YUI -ユイ- (sp:ユイのサボテン)

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ラノベらしきものを書いてみました。今回は、スペシャルエピソードとして、ユイがサボテンを手に入れた経緯などを書いていきたいと思います。本編の何処かに入れる予定でしたが、再度ユイが登場するのが、s3以降になるため、s2が始まる前に書いておくことにしました。

photo-credit: syui


YUI -ユイ-



sp:ユイのサボテン



ある紛争地に、少女が一人、うずくまったように座っている。少女に名前はなく、いつの間にか両親もいなかったし、両親のことは覚えてさえいなかった。


少女の周りの景気は、一言で言うと、瓦礫の山という感じで、人が住む場所ではなかった。


少女はやせ細っていたものの、少女の目だけはとてもしっかりとしていた。彼女の瞳は透明で、何もかもを見透かすように、光輝いているように見えた。


少女は、ある日この場所で、とても不思議な人に出会った。男は、サボテンを手に持っている。


サボテンを手にした男が自分の方へ近づいてきた。


とても長い、銀色の髭(ひげ)を風になびかせている。男の年齢については、顔が山高帽に隠れてはっきりとしないが、たぶん、老人だろう。少女は、長い銀色の髭からそのように推測した。


そして、長髭のおじいさんは、私の前で立ち止まった。二人の目が一瞬合い、二人は数秒間、お互いを見つめ合った。彼は、少女と同じような目をしていた。どこまでも青くて吸い込まれそうな目だった。


数秒見つめ合った後、突然、彼はこう言った。


「このサボテンは、幸せのサボテンと言ってね、キミを幸せにする力があるものなのだよ」


彼は続ける。


「しかし、これ自体には、何の意味も力もない。分かるね」


最後に、彼は、こう言う。


「幸せは、歩いてこない。だから、幸せになろうと思ったら、キミ自身が自ら歩いて行かなければならない。いいね」


彼は、その言葉を最後に、手に持っていたサボテンを私に手渡し、行ってしまった。


ユイは、夢の終わり、最後の瞬間にその日の出来事を思い出していた。彼女は、幸せというものを、手に出来たのだろうか...。


魔法都市がユイを救い出したとき、ユイが唯一、大事そうに腕に抱えていたサボテンの話はこれで終わりだ。